【注意喚起】マダニによる感染症に注意しましょう!!
西日本を中心に、マダニに咬まれることによる重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の感染が増加しています。感染すると発熱、嘔吐、下痢、倦怠感などを引き起こすだけでなく、重症化して死亡する恐れもあります。
春から秋にかけては、マダニの活動が活発になるため、森林・草むら・やぶ等に入る場合や、畑で作業をする際には注意が必要です。
ダニは様々な感染症を媒介します。肌の露出が少なくなるように、長袖、長ズボンを着用し、帰宅後は入浴するなど、ダニ対策を心がけましょう。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは
SFTS は主に、SFTS ウイルスを保有しているマダニに刺されることにより感染します。また、SFTS を発症している動物の血液や体液に直接触れた場合に感染することもあります。
このため、患者はマダニの活動期である春から秋にかけて多く発生しています。
潜伏期間は6~14 日程度とされており、主な症状は、発熱と消化器症状(吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、下血など)、血小板減少等で、重症化し、死亡することもあります。
SFTSの予防策と治療方法
現在のところSFTSウイルスに対して有効なワクチンはありません。そのため、マダニに刺されないようにすることが重要です。これは、重症熱性血小板減少症候群だけではなく、国内で毎年多くの報告例がある、つつが虫病や日本紅斑熱など、ダニが媒介する他の疾患の予防のためにも有効です。
予防のポイント
1)草むらや藪など、マダニが多く生息する場所に入る場合には、以下のことに注意しましょう。
・肌の露出を少なくしましょう
⇒帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く等
・長袖・長ズボン・登山用スパッツ等を着用しましょう
⇒シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる。
・足を完全に覆う靴を履きましょう
⇒サンダル等は避ける
・マダニが付いていないか確認しましょう
⇒目視で確認しやすくするため、明るい色の服を着る
⇒上着や作業着は家の中に持ち込まないようにする
⇒屋外活動後は入浴し、マダニに刺されていないか確認する
(特に、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏、胸の下、頭部(髪の毛の中)などに注意)
2)虫除け剤を使用しましょう
対応のポイント
・ダニに刺されたときの対処方法
⇒無理に引き抜こうとせず、医療機関(皮膚科など)で処置をしてもらいましょう。
・マダニに刺されたあと数週間程度は体調の変化に注意
⇒発熱等の症状が認められた場合は、医療機関を受診しましょう。
また、近年、SFTSを発症したネコやイヌの症例が確認されており、これらの動物の血液や体液、糞便からSFTSウイルスが検出されています。
・ネコ等の動物や野生動物からSFTS ウイルスに感染しないようにするために
⇒動物を飼育している場合、過剰な触れ合い(口移しでエサを与える、動物を布団に入れて一緒に寝ることなど)は控えてください。
⇒動物に触ったら必ず手洗い等をしましょう。また、動物のマダニは適切に駆除しましょう。
⇒飼育している動物の健康状態の変化に注意し、体調不良の際には動物病院を受診ください。
⇒野生動物は、どのような病原体を保有しているか分かりません。野生動物との接触は避けてください。
⇒体に不調を感じたら、早めに医療機関を受診してください。受診する際は、ペットの飼育状況やペットの健康状態、また動物との接触状況についても医師に伝えてください。
治療は、対症療法が主体となりますが、国内では、抗ウイルス薬(ファビピラビル)が、2024年6月に承認されており、病状の進行が予期される場合には、使用することも検討されます。
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こども健康部 健康増進課 健康増進担当
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