令和5年6月8日に開会した「第2回定例議会」での市長からの行政報告及び議案の提案理由を公開します

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本日ここに、第2回市議会定例会を招集させていただきましたところ、議員の皆様には公私ともにご多忙の中、ご出席をいただき、心よりお礼を申し上げます。

 

はじめに、各地で甚大な被害を引き起こした、台風2号の接近に伴う大雨により、犠牲になられた方のご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族に対し、心よりお悔みを申し上げます。

また、被災された皆様に、心よりお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

本市におきましては、浸水害や土砂災害の危険性を考慮し、災害警戒体制本部を立ち上げ、私自身が先頭に立って警戒にあたりましたところ、幸いにして大雨の影響による被害などは発生しませんでした。

しかし、これからの季節は、梅雨前線や台風の影響による水害の発生が懸念されます。引き続き、市民の皆様の生命と財産を守るため、消防団や自治会など、関係者の皆様とも協力しながら、災害に強いまちづくりに、より一層邁進してまいりますので、市民の皆様におかれましても、今一度災害への備えについての確認をお願いします。

それでは、本日提案いたします案件につきまして、その概要をご説明申し上げますので、議員の皆様並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

私たちの日常生活に大きな変化をもたらした、新型コロナウイルス感染症が、5類相当に引き下げられてから本日で1カ月が経過しました。

3年以上にわたり継続されてまいりました様々な行動制限が緩和される中、旅行動向やイベントの開催状況等を見ると、日常は相当程度回復したものと実感しており、本市においても、すでにコロナ禍前の水準を前提とした市政運営に舵を切っております。

現在、この有事から平時への回復を実感できるのも、皆様の感染対策への深いご理解とご協力のおかげであり、特に医療提供体制や社会福祉機能、物流や公共交通等の社会基盤を献身的に維持していただいた、すべてのエッセンシャルワーカーの皆様に対しまして、この場をお借りして深く感謝を申し上げます。

今後、平時への移行に伴い、人の流れや社会経済活動が飛躍的に活発化していくことが想定され、これからが本格的なウイズコロナの時代のスタートであると考えております。

本市においても、この3年余りの期間を取り戻し、再び成長を遂げるため、未だ先を見通すことが出来ない物価高騰により圧迫されている生活に対する支援や、各種経済対策に引き続き取り組み、市民生活と地域経済の活性化につなげてまいります。

なお、特に物価高騰の影響が大きい低所得世帯と子育て世帯に対し、国の交付金を活用した市の経済対策を早急に実施するため、本定例会に関連補正予算案を提案いたしますので、ご審議の上ご議決いただきますようお願い申し上げます。

 

さて、平時への移行という明るい兆しが見える中で迎えた令和5年度より、市の最上位計画であります第2次長期総合計画の後期基本計画に基づく市政運営がスタートしております。

先の定例会において総括させていただきました、私が掲げている公約の実現に向けた取り組みの状況を踏まえ、重要課題のうち早期に道筋をつけるべき項目であります、人口減少・少子高齢化対策の解決に向けた取り組みを、後期基本計画に沿って強化してまいりたいと考えております。

また、私の公約の最重要課題の一つであります、リニア中央新幹線の開業を見据えたまちづくりにつきましても、将来にわたってにぎわいを創出し、山梨の核となるような魅力ある中央市を目指し、引き続きスピード感を持って取り組みを進めます。

併せて、前期計画や公約に基づき、1年目に取り組みを始めた各施策を確実に進めながら、引き続き多くの皆様のご意見に丁寧に耳を傾け、市政発展に向けた各施策を、結果にこだわりつつ積極的に進め、将来像であります「実り豊かな生活文化都市」の実現に向け、私が先頭に立ち、職員一丸となって取り組んでまいりますので、皆様の一層のご指導とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

続きまして、3月定例会以降におけるいくつかの報告をさせていただきます。

まず、「子育て支援センターの開所1周年について」であります。

昨年のコロナ禍の中で開所し、4月1日に1周年を迎えた子育て支援センターにつきましては、述べ2万人以上が利用し、大変好評をいただいているところであります。

すでに広報等でお知らせしているとおり、この度の開所1周年を記念いたしまして、皆様にさらに愛着をもっていただけるように、施設の愛称を本市のキャッチコピーであります

「しんあるまちへ」にちなんだ「しん☆ちび」に決定いたしました。

今後も施設を起点として、多くの皆様に子育ての楽しさを実感していただくために、今まで以上に機能の充実を図ってまいります。子育てのスタートとなる妊娠期からの支援に力を入れるとともに、後期基本計画に位置付けた私の理念の一つであります「まちぐるみで子育て応援」をさらに進化させるため、関連サークルや支援団体の皆様の協力をいただきながら、子育て世代が必要とするニーズに沿った新しい取り組みに挑戦してまいります。

市民の皆様の子育てについての悩み相談やサポート、子育て支援活動に関する相談など、どのようなことでも対応が可能な体制を整えておりますので、お気軽にお立ち寄りいただきご利用ください。

 

次に「ふるさと大使の委嘱について」であります。

本市出身でAC長野パルセイロ・レディースに所属するプロサッカー選手の大久保舞さんを、本市2人目のふるさと大使として委嘱させていただきました。大久保選手は田富小学校、田富中学校を経て、静岡県の藤枝順心高校へ進学され、全日本高等学校女子サッカー選手権での準優勝や、年代別の日本女子代表候補として選出されるなど、中心選手としてご活躍されました。

高校卒業後に、複数のクラブチームに所属したのち、2019年に現在の所属クラブに加入され、昨年からはチームのキャプテンを務められております。

4月14日に長野市で委嘱式を行った際に、大久保選手から「ふるさと大使として中央市の魅力を発信し、サッカーを通じて地域を盛り上げていきたい」という力強いメッセージをいただきました。

今後、ヴァンフォーレ甲府の須貝選手とともに、本市のPR活動を担っていただき、ふるさとの子どもたちに夢と希望を与えるサッカー選手として、永くご活躍されますよう市民の皆様とともに市を挙げて応援してまいります。

 

次に「新型コロナウイルスワクチンの接種について」であります。

今年度の新型コロナワクチンの接種につきましては、特例臨時接種の期間が令和6年3月末まで延長されたことに伴い、引き続き自己負担なしで接種することが可能となっております。

スケジュールにつきましては、はじめに5月から8月の春から夏にかけて、65歳以上の方や基礎疾患を有する方、また、医療従事者等に対象を限定して接種を行います。

すべての方が接種対象ではありませんのでご注意をいただき、詳細につきましては、ホームページや広報5月号でお知らせしておりますのでご確認ください。なお、対象となる方には4月下旬に接種券を送付しておりますので、接種を希望する場合はコールセンターにお申し込みください。

また、9月以降には、これまでに2回目のワクチン接種が完了している、すべての方を対象とした接種を予定しており、詳細につきましては改めて広報等でお知らせしてまいります。

各種感染症については、これまでに実践してまいりました基本的な感染防止対策が引き続き効果的であると考えられます。

市民の皆様におかれましては、ご自身の重症化リスクや家族構成などの状況に応じて、ワクチンの接種をご検討ください。

 

次に「災害協定の締結について」であります。

去る5月16日に山梨中央ロジパークを運営する富岳通運株式会社様と「災害時における避難施設としての使用及び支援協力に関する協定」を締結しました。

先月5日の石川県での震度6強の観測を皮切りに、全国各地で震度4を超える大きな地震が多発しており、また、26日には山梨県が県内の大規模地震の被害想定調査結果を公表しました。

本市に最も関連が深い、甲府盆地南東部を震源とする、曽根丘陵断層帯地震につきましては、発生確率は低いものの、最大震度7の揺れが想定され、最大で死者3,800人、負傷者2万人程度の人的被害が試算されております。

今回発表された中では最大の被害想定であり、防災意識の向上と、自助・共助・公助の取り組みをはじめとした、自然災害への日頃の備えの重要性を再認識させる深刻な結果となっております。

今回ご協力をいただいた、山梨中央ロジパークにつきましては、24時間365日稼働で、合計延べ床面積が17万平方メートルの県内最大の物流拠点であるとともに、大型の自衛隊輸送機の離着陸が可能なヘリポートを備えるなど、有事の際の大規模防災拠点としての機能を兼ね備えた施設となっております。

今回の協定締結により、有事の際の避難体制が大きく強化され、市民の皆様の安全と安心の確保がより確かなものとなり、私が公約に掲げた、官民連携による災害対応能力の向上が実践できたものと自負しております。

富岳通運株式会社様の社業を通じた地域社会への貢献に対し、改めてこの場をお借りしてお礼を申し上げます。

 

次に「第6回スイートコーンマラソン&ウォークの開催について」であります。

今月18日の日曜日に、コロナ禍により開催を見送ってまいりました大会を4年ぶりに開催いたします。

当日はYSKe-comシルクパークをメイン会場に、県内外から参加いただく約500名の皆様に、新緑の里山の風景の中で、マラソンやウォーキングを楽しんでいただき、参加賞のスイートコーンなどのお土産セットや、各エイドステーションでの地元の特産品でおもてなしを行います。

この大会を通じて、参加者の皆様に本市の自然環境やアクセスの良さを実感していただき、観光振興や交流人口増加のきっかけとしてまいりたいと考えております。

今回の4年ぶりの開催にあたり、協賛をいただきました企業や各種団体の皆様、大会にご協力いただくコース周辺自治会の皆様に、この場をお借りして感謝を申し上げるとともに、当日大会に参加する皆様への温かい声援によるおもてなしにご協力をお願いします。

 

続きまして、本定例会に提案いたします案件について、概要をご説明申し上げます。

今回提案いたします案件は、条例案件 1件、 予算案件 4件、その他の案件 1件、 報告案件 4件であります。

はじめに、条例案件についてであります。

議案第29号 中央市子ども医療費助成金支給条例等中改正の件につきましては、医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律による医療保険関係法律の一部改正に伴い、被保険者等の資格を確認する手続きに電子資格確認を加えるため、所要の改正を行うものであります。

次に、予算案件についてであります。

議案第30号 令和5年度中央市一般会計補正予算(第2号)につきましては、歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ5億6,648万1千円を追加し、歳入歳出それぞれ146億2,421万1千円とするものであります。

各款ごとの主な補正予算の内容は、総務費では、地籍調査による土地の異動に伴う、画地条件の見直し等に要する委託料として、532万4千円を賦課徴収費に追加するなど、全体で648万1千円を追加するものであります。

民生費では、国の交付金を活用した市の経済対策として、物価高騰により特に家計への影響が大きい低所得世帯に対する、電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援給付金給付事業の費用9,326万7千円を社会福祉総務費に、また、市内の認定こども園や小規模保育事業所に通園する園児の保護者の負担軽減のため、使用済みおむつの持ち帰りを廃止するための事業費と、下河東地内への小規模保育事業所の開設に伴う事業費の補助として、児童福祉総務費に913万4千円を追加するなど、全体で1億947万6千円を追加するものであります。

衛生費では、昨年度に引き続き、山梨県が重点施策として位置づけている、猫の殺処分を限りなく無くすための事業と連携した、不妊・去勢手術費助成事業費として、動物管理費に309万円を追加するなど、全体で331万9千円を追加するものであります。

農林水産業費では、持続的な発展のために必要な、産地基幹施設の整備等を行う事業者への交付金として、農業振興費に4億2,744万1千円を追加するなど、全体で4億3,297万8千円を追加するものであります。

商工費では、市民生活や地域経済の活性化のため、各種イベント、保育園や小中学校行事の盛り上げ役として、積極的に活動していただいている商工会青年部の事業に要する補助金として、商工総務費に85万5千円を追加するものであります。

土木費では、下水道管の不明水調査を実施する必要が生じたため、公共下水道事業会計補助金として、公共下水道費に321万2千円を追加するものであります。

教育費では、田富北小学校仮設校舎撤去後の屋外運動場整備に伴い必要となる、建築確認申請等の業務委託料として211万2千円を学校施設整備費に、また、大鳥居宇山平地区圃場整備工事に伴う、二子(ふたご)(づか)古墳の調査費用として729万4千円を文化財費に追加するなど全体で1,016万円を追加するものであります。

歳入の主な補正内容は、子育て世帯の負担軽減のため、国の交付金を活用した市の経済対策として実施する、1学期に続く、2学期・3学期の小中学校給食費無償化に伴う負担金の減額と、各種事業に係る国及び県補助金、市債等を追加するとともに、不足財源に対する財政調整基金繰入金を追加するものであります。

議案第31号 令和5年度中央市国民健康保険特別会計補正予算(第1号)につきましては、歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ4万9千円を追加し、歳入歳出それぞれ32億1,540万1千円とするものであります。

議案第32号 令和5年度中央市公共下水道事業会計補正予算(第1号)につきましては、収益的収入・支出それぞれ321万2千円を追加し、補正後の収益的収入及び支出予定額をそれぞれ8億352万円とするものであります。

議案第33号 令和5年度中央市農業集落排水事業会計補正予算(第1号)につきましては、収益的収入・支出に、それぞれ416万8千円を追加し、補正後の収益的収入及び支出予定額をそれぞれ2億5,287万6千円に、また、資本的収入・支出に、それぞれ80万円を追加し、補正後の資本的収入予定額を1億369万2千円に、資本的支出予定額を1億3,700万2千円とするものであります。

次に、その他の案件についてであります。

議案第34号 契約締結の件につきましては、田富小学校仮設校舎の賃貸借契約を締結するため、中央市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分の範囲を定める条例第2条の規定により、議会の議決を経る必要があるため、提案するものであります。

次に、報告案件についてであります。

報告第2号 令和4年度中央市一般会計予算繰越明許費の件につきましては、17事業で、総額8億9,679万349円を令和5年度に繰越したものであります。

報告第3号 令和4年度中央市一般会計予算事故繰越の件につきましては、中央市道玉穂中央通り線整備事業で3,936万3,824円を事故繰越したものであります。

報告第4号 令和4年度中央市一般会計予算継続費の逓次繰越の件につきましては、障害者福祉諸費で42万9千円を、リニア建設に伴う田富北小学校移転整備事業で3億8,706万1,413円を逓次繰越したものであります。

報告第5号 令和4年度中央市上水道事業会計予算繰越の件につきましては、リバーサイド配水場更新事業で1,562万円を令和5年度に繰越したものであります。

以上、案件の内容についての概要をご説明申し上げました。

よろしくご審議のうえ、ご議決いただけるようお願い申し上げ、令和5年第2回市議会定例会における開会のあいさつといたします。

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