令和6年2月28日に開会した「令和6年第1回定例議会」での市長からの施政方針を公開します

令和6年第1回定例議会全体写真
令和6年第1回定例議会市長写真

本日ここに、第1回市議会定例会を招集させていただきましたところ、議員の皆さまには公私ともにご多忙の中、ご出席をいただき心よりお礼を申し上げます。

はじめに、令和6年能登半島地震において、犠牲になられた方々に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、ご家族、関係者、被災された全ての皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。

被災地の早期の復興と、平穏な日常を一刻も早く取り戻すことが出来ますよう心よりお祈り申し上げます。

さて、先般、本市にとって大変うれしい出来事がありました。

本市出身の平野美宇選手のパリオリンピック卓球女子シングルスの代表内定が、今月5日に正式に発表されました。

前回の東京大会では、団体戦の出場は果たしたものの、シングルスでの出場はかなわなかったものであり、2年間にわたる過酷な選考レースを勝ち抜いた末の快挙に、市民を代表し、心から敬意を表するとともにお祝いを申し上げます。

代表内定の当日は、平野選手の母の平野真理子様にお越しいただき、内定をお祝いするとともに喜びを分かち合いました。

小学生のころからの夢のスタートラインに立つことが出来たことに対して、平野選手が、特に東京オリンピックから精神的に成長し「やるか、やらないか」ではなく「やるか、やるか」を心掛けて、努力を重ねられたと伺いました。

また、ご本人からの「一番いい色のメダルを中央市の皆さんに、ご報告できるよう頑張る」とのメッセージを伝えていただきました。

本市では、前回の東京オリンピックでの銀メダル獲得に続き、幼いころから目標としていた、シングルスの代表という偉業を達成した平野選手をお祝いするため、市庁舎に懸垂幕を掲揚しております。

また、広報3月号では特集ページを企画するなど、オリンピックに向けて機運を高めております。

平野選手のご活躍を、市をあげて全力で応援してまいりますので、市民の皆さまにおかれましても、最大限の応援をお願いいたします。

続きまして、令和6年度の施政方針等を申し述べるとともに、本日提案いたします案件について、その概要をご説明申し上げます。

任期前半の2年間を振り返りますと、公約として掲げた重点主要施策であります、市民の皆さまの健康・暮らしを守るための感染症対策や経済対策、また、子育て支援施策として、子ども医療費の助成対象拡大や、保育・教育環境の改善、災害に強いまちづくりなどにつきましては、議員の皆さまをはじめ、市民の皆さまのご理解を賜り、段階的に進めている施策もございますが、順調に実現・実行することが出来ました。

早いもので来年度は任期の折り返しを迎える年となり、私が思い描く中央市の未来に向けたまちづくりにおいて、非常に重要な1年であると考えており、年頭には抱負として、決断力を持って思い切って物事を進めるという意味を持つ「果敢」を掲げました。

任期の後半において、公約実現をさらに加速化させるため、前半の2年で策定に取り組んでまいりました、長期総合計画をはじめとする諸計画により、今後本市が重点的に取り組むべき施策を果敢に推進してまいります。

そのよりどころとなる、「第2次中央市まち・ひと・しごと創生総合戦略」の改訂版として、現在取りまとめを行っている「中央市デジタル田園都市構想総合戦略」に沿って、地方創生をさらに推進してまいります。

これまでに多くの市民の皆さまと対話を重ねて伺ったご意見や、各分野の有識者の皆さまからのご意見に、私の主要な公約を同調させて4つの基本目標を掲げております。

その目標に基づく施策の展開についての概要を申し上げます。

 

まず、基本目標の1としまして「中央市における魅力的な働く場の創出と人づくり」を掲げております。

本市を生活する場として選択し、住み続けていくためには、働く場の確保が重要となります。現在、最終的な取りまとめを行っているまちづくりアクションプランに基づき、リニア中央新幹線開業による効果を含めた交通アクセスの優位性など、本市の強みを活かした企業誘致の推進や地域産業の振興に資するまちづくりに引き続き取り組んでまいります。

基本目標2は「中央市へのひとの流れの強化」であります。

本市の人口は、自然減少となる中で社会増加が上回ったことから、2015年から2020年にかけて微増となりました。

しかしながら、国の政策や国際情勢に大きな影響を受ける国際移動を除いた社会増減では減少となっており、本市へのひとの流れを強化していく必要があります。

そのために、市外に居住する人にも、市内に居住する人にも魅力的な地域としていくことが重要となることから、賑わいの創出、観光資源の発掘や機能拡充などに取り組み、市内外にその情報を発信することで、交流人口や関係人口の拡大に取り組んでまいります。

基本目標3として「若い世代が希望する結婚・出産・子育て・教育の実現」を掲げております。

「親が 子供が 笑顔でつなぐ」をコンセプトにした中央市子育て支援センターの運営をはじめとする様々な子育て支援サービスの充実、こどもたちが健康で暮らしていくための支援などにより、多様なライフスタイルに対応し、安心してこどもを産み育てられる環境の整備を図ります。

さらに、本市の次代を担う世代を育むため、学習意欲の向上促進や「まごころ教育」の推進などにより、児童・生徒を取り巻く教育環境の整備を推進してまいります。

基本目標4としまして「時代に対応した持続可能な地域づくり」を掲げております。

将来にわたって安心して住み続けることができる地域とするためには、災害に強いまちづくりや循環型社会の構築と地球環境の保全が重要です。

そのため、地区防災計画策定の促進など、地域に根差した防災力の向上などに取り組むとともに、ごみの減量化や資源リサイクルの推進により循環型社会の構築を目指すとともに、エネルギー資源の活用方法の検討や、健全な森林資源の維持増進などにより、地球環境保全の推進を図ってまいります。

これらの4つの目標に関連する主要事業を積極的に展開し、また、デジタル技術の浸透・進展などを踏まえた、デジタルの力を活用したまちづくりを推進することで、人口減少対策や本市の魅力向上を戦略的に進めてまいります。

一方で行財政改革大綱及び実施計画、公共施設等総合管理計画・各個別施設計画に基づき、限りある財政的・人的資源を有効活用することで、持続可能で効率的な市政運営の両立にも、引き続き取り組んでまいります。

市政運営で最も重要なことは市民の皆さまの共感を得ることだと考えております。市全体が一つにならなければ施策の真価を発揮できず、具体的な成果へ結びつけることもできません。

来年度からスタートする新たな組織体制のもと、職員一同と力を合わせて、これまで以上に創意工夫を凝らし、また、施策を推し進めることの背景、現状をしっかり共有し、理解と協力、賛同を得ながらまちづくりを推進してまいります。

これからも「市政は市民一人ひとりが主人公」を基本として、市民の皆さまの声を大切にする、市民の皆さまとの協働による市政運営を果敢に推進してまいります。

議員の皆さまをはじめ、市民の皆さまのご理解とご協力を心よりお願い申し上げ、令和6年度の施政方針とさせていただきます。

続きまして、12月定例会以降のいくつかの行政報告を申し上げます。

はじめに『能登半島地震に係る支援について』であります。

本市の支援活動といたしましては、1月15日に日本水道協会の要請に基づき、職員3名で石川県志賀町に組立式応急給水タンク、給水袋、災害用備蓄飲料水を搬入してまいりました。

また、全国から被災自治体へ応援職員を派遣する応急対策職員派遣制度に基づく、石川県珠洲市への山梨県の派遣隊の一員として、1月23日から29日までと、2月24日から3月1日までの2回、それぞれ職員2名を派遣するなど、支援要請に対応しております。

2月6日には、派遣職員による活動報告会を開催し、被災状況や支援体制について職員間で共有し、今後の継続的な支援活動に備えるとともに、本市において同様の災害が発生した場合の対応を改めて考える契機としました。

引き続き、各種支援等の要請に対して積極的に対応し、その教訓を「災害に強いまちづくり」に役立ててまいります。

なお、被災された方々の支援と被災地の復興に少しでも役立てられますよう、1月4日から市役所本館において募金の受付を行っております。

本日までに多くの市民の皆さまから、温かいご支援をいただいており、この場をお借りして深く感謝申し上げます。

次に『中央市総合防災公園の完成について』であります。

令和元年から工事を進めてまいりました中央市総合防災公園が、リニア中央新幹線の工事エリア等、一部を除き完成し、今月4日から一般開放を行っております。

無事完成を迎えることができましたのも、ひとえに、公園用地にご協力を賜りました地権者の皆さま、施工に携わっていただいた工事関係者の皆さまをはじめ、ご協力をいただいたすべての皆さまのおかげであり、心より感謝申し上げます。

当公園は、子どもたちの遊びや学び、市民の皆さまの健康づくりの場として、散歩、ジョギング、軽運動など、幅広い世代の皆さまに親しまれるよう、スポーツ広場や多目的広場、大型複合遊具をはじめとする各種遊具、健康器具を備えております。

併せて、災害発生時には、救助・復旧のための活動拠点や避難拠点としても利用できるよう、ヘリポートやかまどベンチ、マンホールトイレなどの機能を兼ね備えた防災拠点としての役割を担うものであります。

今後は、富士山とリニア中央新幹線を望む公園に、子どもから大人まで幅広い世代の市民の皆さまが集い、新しいコミュニティの場として、市の活力向上と有事の際の防災力の向上につながるよう、適切な管理・運営に努めてまいります。

次に『“心”あるまちへ!活性化キャンペーン第5弾 中央市地域活性化商品券について』であります。

市民生活や地域経済の回復を目的として、現在実施しております地域活性化商品券事業につきましては、今月20日までに全世帯の約97.2%にあたる、1万3,595世帯の皆さまに、商品券の配布が終了し、市内293店舗で利用が出来る状況となっております。商品券の使用期限は、来月3月末日までとなっておりますので、まだ、商品券を受領していない市民の皆さまは、市のホームページ等で詳細をご確認いただいたうえで、早めに受領し、期限内にご利用いただきますようお願い申し上げます。

次に『桃と桜のサイクリング~リニアライドやまなし中央の開催について』であります。

観光振興による賑わいの創出や、交流人口の増加に伴う地域活性化を目的として実施している、桃と桜のサイクリングを、4月7日の日曜日に開催いたします。当日は、市役所をスタート・ゴール地点に設定し、笛吹市や甲府市などを通過する全長56.6キロのコースで、桃や桜の開花する春の一日を楽しんでいただけるよう、現在準備を進めております。

広報3月号にて周知しておりますとおり、交通規制等で近隣の皆さまにはご不便をお掛けしますが、イベントの趣旨をご理解いただき、全国各地から参加いただく皆さまへのおもてなしとして、沿道からの応援にご協力くださいますようお願い申し上げます。

続きまして、本定例会に提出いたします案件についてご説明を申し上げます。

本定例会に提出いたします案件は、 専決処分の承認を求める件 1件、条例案件 13件、予算案件 13件、 その他案件 4件、報告案件 2件であります。

はじめに、議案第1号 専決処分の承認を求める件(令和5年度中央市一般会計補正予算(第8号))につきましては、物価高騰対応重点支援給付金給付事業の費用としまして、歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、1億3,765万1千円を追加し、歳入歳出それぞれ、164億5,187万9千円とし、令和6年2月8日付で専決処分したものであります。

次に、条例関係議案についてご説明申し上げます。

議案第2号 中央市都市計画法第34条第11号の規定に基づく開発行為の許可基準に関する条例制定の件につきましては、市街化調整区域に係る開発行為の許可の基準に関し必要な事項を定めるため、条例を制定するものであります。

議案第3号 中央市会計年度任用職員の報酬等に関する条例中改正の件及び、議案第4号 中央市職員の育児休業等に関する条例中改正の件につきましては、地方自治法の一部改正に鑑み、会計年度任用職員に対する勤勉手当の支給等のため、条例の一部を改正するものであります。

議案第5号 中央市職員給与条例中改正の件につきましては、国の行政機関に職員を派遣することに伴い、当該職員に対し地域手当の支給を行うため、条例の一部を改正するものであります。

議案第6号 中央市職員等の旅費に関する条例中改正の件につきましては、国の行政機関に派遣する職員に対する赴任旅費と、公務のため旅行する職員等に対する県外日当の支給を行うため、条例の一部を改正するものであります。

議案第7号 中央市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例中改正の件につきましては、公務のため旅行する議会議員に対する県外日当の支給を行うため、条例の一部を改正するものであります。

議案第8号 中央市介護保険条例中改正の件につきましては、介護保険に係る保険料の額及び保険料率を改定する必要があるため、条例の一部を改正するものであります。

議案第9号 中央市子ども・子育て会議条例等中改正の件につきましては、関係法令の一部改正等に伴う引用条項等の改正のため、条例の一部を改正するものであります。

議案第10号 中央市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例中改正の件につきましては、事業における資格要件の緩和措置を講ずるため、条例の一部を改正するものであります。

議案第11号 中央市立保育所条例中改正の件につきましては、保育所の再編計画に伴い、中央市立田富第二保育園を廃止するため、条例の一部を改正するものであります。

議案第12号 中央市上水道給水条例等中改正の件につきましては、関係法令の一部改正等に伴い、水道整備・管理行政の権限が移管されたため、条例の一部を改正するものであります。

議案第13号 中央市シルク工芸館ふれあい館条例中改正の件につきましては、施設の一新に伴う利用料の額の改定等のため、条例の一部を改正するものであります。

議案第14号 中央市立豊富保健センター条例廃止の件につきましては、保健センターを廃止することに伴い、条例を廃止するものであります。

次に、令和5年度補正予算につきまして、ご説明申し上げます。

議案第15号 令和5年度中央市一般会計補正予算(第9号)につきましては、歳入歳出予算の総額に、それぞれ7,465万6千円を追加し、総額をそれぞれ165億2,653万5千円とするものであります。

主な補正内容は、国の補正予算成立に伴う事業費の追加と、各事業の年度末までの支出見込みや事業費の確定等による補正、または財源の組み替えを行うものであります。

歳出の主なものといたしまして、総務費では、ふるさとづくり応援寄附金事業において、寄附額の減少を見込み、返礼に要する報償費等5,130万円を減額するなど、全体で6,395万8千円を減額するものであります。

民生費では、教育・保育等給付事業において、子どものための教育・保育給付交付金の返還金として、2,689万4千円を追加し、保育園施設整備事業における公有財産購入費等1,625万円を減額するなど、全体で116万5千円を追加するものであります。

衛生費では、予防接種事業において、委託料等1,172万4千円を減額するなど、全体で736万5千円を減額するものであります。

農林水産業費では、農業振興費において、強い農業づくり総合支援交付金事業の減少に伴い、各種補助金5,661万円を減額するなど、全体で8,290万7千円を減額するものであります。

土木費では、国の補正予算成立に伴う事業の前倒しにより、中央市道玉穂中央通り線整備事業において、工事請負費等5,500万円を追加するなど、全体で5,295万円を追加するものであります。

教育費では、同じく国の補正予算成立に伴う事業の前倒しにより、分散学習環境整備事業において、工事請負費1,580万7千円を追加し、準要保護児童就学援助事業において、給食費無償化に伴い不要となった扶助費を、小中学校で合わせて1,200万円減額するなど、全体で1,931万1千円を減額するものであります。

諸支出金では、財政調整基金費において、積立金として1億1,965万4千円を追加するなど、全体で1億9,408万2千円を追加するものであります。

歳入の主な補正内容は、普通地方交付税の調整額及び、基準財政需要額の臨時費目として創設された臨時経済対策費等の増額分を地方交付税に追加するほか、各事業の執行見込みに伴い、これまで計上していた国庫支出金、県支出金、財産収入、寄附金及びJR東海からの補償費等を調整し、歳入歳出差引により財政調整基金繰入金を減額するものであります。

続きまして、特別会計補正予算についてご説明申し上げます。

議案第16号 令和5年度中央市国民健康保険特別会計補正予算(第4号)につきましては、歳入歳出予算の総額に、それぞれ259万6千円を追加し、総額をそれぞれ32億6,416万5千円とするものであります。

議案第17号 令和5年度中央市介護保険特別会計補正予算(第4号)につきましては、歳入歳出予算の総額から、それぞれ1億951万2千円を減額し、総額をそれぞれ23億305万5千円とするものであります。

次に、令和6年度当初予算であります。

議案第18号 令和6年度中央市一般会計予算につきましては、総額149億9,881万2千円で、前年度当初予算と比べ、11億6,450万円、8.4%の増となっております。

主な歳入といたしまして、市税が49億1,177万4千円で、大型物流倉庫の増築に伴う固定資産税の増収分を見込み、前年度当初予算と比べ、2,175万9千円、0.4%の増としております。

地方交付税は21億8,000万円で、地方財政計画や県推計による試算結果等を参考に、見込み額を推計し計上しております。

そのほか、国庫支出金は、子どものための教育・保育給付費、児童手当の国庫負担金や、学校施設環境改善交付金等の増により、前年度比22.1%増の18億8,836万3千円を計上し、県支出金は、山梨県子どものための教育・保育給付費負担金等の増により、前年度比12.4%増の10億329万5千円を計上しております。

繰入金は、総額17億5,680万6千円で、内訳としましては財政調整基金繰入金を12億2,028万3千円、まちづくり振興基金繰入金を4,562万8千円、ふるさと応援基金繰入金2億5,566万円、公共施設等整備基金繰入金を2億1,127万9千円計上しております。

市債の発行は、投資的経費に対応する事業債として、合併特例事業債等9億8,320万円など、臨時財政対策債を含め、前年度比73.4%増の13億7,710万8千円となっております。

次に歳出であります。

冒頭で申し上げました通り、任期の後半に向けて公約実現を加速化させるために必要な施策につきましては、積極的な予算措置を行うとともに、一方では、厳しい財政事情を鑑み、持続可能で効率的な市政運営を継続するため、選択と集中を念頭に予算編成を実施しております。

それでは、令和6年度歳出予算のうち主な事業につきまして、総合計画の施策体系に沿ってご説明申し上げます。

まず、基本政策1の「賑わいと交流の生まれるまちづくり」に関連する事業であります。

賑わいの創出、本市の魅力発信を目的として実施いたします「観光振興事業」につきましては、先ほどご案内申し上げました、桃と桜のサイクリングのほか、これまで実施しておりましたマラソンイベントの機能拡充を図り、アウトドアを切り口とした、本市の豊かな自然環境の魅力の発信を目的として、新たに試行的に実施するトレイルランニング大会に要する費用など、総額910万円を観光費に計上しております。

その他、本市の基幹産業であります農業関連の主な事業としまして、年々増加している野生鳥獣の農作物被害防止対策として、新たに創設した有害鳥獣被害防止対策事業補助金400万円を計上するなど「有害鳥獣対策事業」の費用として総額634万1千円を農業振興費に計上しております。

次に、基本政策2の「安心で健やかに暮らせるまちづくり」に関連する事業であります。

重点施策として位置付けております「魅力ある子育て環境の整備」、「子育て支援サービス等の充実」につきましては、子育て世代への経済的な支援と子どもを産み育てやすい環境の更なる充実を図るため、子どもの年齢、保護者の所得等に関わらず、市内外の公立や私立の保育所、認定こども園などの保育施設等を利用している市内在住の全ての子どもの保育料を無償化します。

その完全無償化の費用といたしまして「子どものための教育・保育給付事業」に3,221万8千円を計上するなど、総額で5,443万8千円を見込んでおります。

また、保護者の利便性の向上と併せて、保育士が働きやすい環境を整備し、保育の質を高めることを目的として段階的に推進している、登園システムや保育関連情報を一元管理するためのシステム導入など「保育施設のICT化推進事業」の事業費として、1,161万2千円を保育園費に計上しております。

その他、公共施設等総合管理計画に基づき実施する施設の統合や改修による長寿命化により、魅力ある子育て環境を整備するために実施する「田富第2・第3統合保育園整備事業」に要する解体工事等の費用5,911万4千円を、また、「田富杉の子児童館大規模改修工事」の費用として9,483万1千円を施設整備関連の主な事業費としてそれぞれ計上しております。

その他、物価高騰に対する子育て世帯への継続支援策として、本年度に実施しております小中学校の給食費無償化を、令和6年度の1学期分4,781万6千円についても継続して実施することとしております。

また、デジタルの力を活用した高齢者の生きがいづくりと、介護予防の推進として新たに取り組む、「eスポーツを活用した認知症予防事業」の費用として、68万7千円を高齢者福祉費に計上しております。

次に、基本政策3の「誇りと愛着の持てるまちづくり」に関連する事業であります。

まず、中央市立小中学校施設長寿命化計画に基づく、田富小学校の「学校長寿命化推進事業」につきましては、測量設計委託料や工事請負費など、総額で9億9,332万9千円を学校施設整備費に計上しております。

また、「ICT教育環境推進事業」につきましては、GIGAスクール構想に基づくICT教育を推進するための費用として、小学校分3,328万2千円を、中学校分として1,262万9千円をそれぞれ計上しております。

その他、本市の「まごころ教育」を推進するための基本方針であります、第2次中央市教育振興基本計画について、現在の教育を取り巻く環境の変化に対応し、今後取り組むべき教育施策の方向性を明らかにするための中間見直しを行う費用として179万3千円を、また、児童・生徒を対象として新たに実施する、自転車用ヘルメット購入費助成費用の追加をするなど「地域ぐるみの学校安全体制整備事業」として92万3千円を事務局費に計上しております。

次に、基本政策4の「安全で快適な住みやすいまちづくり」に関連する事業であります。

多くの市民の皆さまと対話を重ねる中で、多数のご意見をいただいている施策の一つに、「暮らしやすい交通環境の整備」が挙げられます。

市民の皆さまの視点に立って取り組みを進めるまちづくりの重要なポイントとなる交通環境の整備のうち、「地域公共交通活性化事業」につきましては、新たな交通サービスの導入を見据えた、デマンド交通の制度設計の費用を見込むなど、総額で2,177万8千円を交通政策費に計上しております。

その他、本市の強みである道路網の更なる充実を図るため、段階的に整備を進めている「玉穂中央通り線整備事業」につきましては、道路改良工事費など総額で7,463万2千円を街路事業費に計上しております。

また、新たな道路網の整備と併せて、既存道路の長寿命化と、安全対策のために計画的に実施している主要幹線道路の舗装補修のほか、自治会やPTAからの道路改良等の要望に対応するための「道路橋梁維持事業」事業費として、1億6,560万6千円を道路橋梁維持事費に計上しております。

また、防災・防犯体制の充実に資するための事業としまして、機器の安定運用と防災アプリ導入などの機能強化を図る「防災行政無線システム改修事業」に要する費用や、大雨・洪水警報等の基準の変更、また、昨年公表された山梨県地震被害想定調査結果などを踏まえた「地域防災計画改訂業務」に要する費用など、総額で1億4,084万8千円を防災諸費に計上しております。

次に、基本政策5の「市民参加による協働のまちづくり」についての事業であります。

多文化共生施策推進の一環として、日本語や文化・習慣の早期習得等を目的として実施する「外国籍児童生徒第三の居場所事業」の拠点整備に要する改修工事費や運営費としまして、総額で6,684万8千円を社会教育総務費に計上しております。

また、「男女共同参画推進事業」として、デジタル化の進展に伴う経済・産業構造の変化を踏まえて実施する「女性デジタル人材育成・起業就労支援事業」の費用など、総額で525万8千円を企画総務費に計上しております。

その他、行政運営の効率化に資する「行政事務電算化推進事業」としまして、セキュリティの強化や各種市民サービスの向上を目的として実施する、行政事務電算システムの最適化や改修に必要な委託料など、全体で1億5,823万3千円を行政事務電算化事業費に計上しております。

以上、令和6年度一般会計予算の主な事業の内容をご説明申し上げました。

続きまして、特別会計と企業会計の当初予算について、ご説明申し上げます。

議案第19号 令和6年度中央市国民健康保険特別会計予算につきましては、保険給付費など、31億2,901万4千円を計上しております。

議案第20号 令和6年度中央市後期高齢者医療特別会計予算につきましては、後期高齢者医療広域連合納付金など、5億187万5千円を計上しております。

議案第21号 令和6年度中央市介護保険特別会計予算につきましては、保険給付費など、22億5,189万8千円を計上しております。

議案第22号 令和6年度中央市地域包括支援センター特別会計予算につきましては、総務管理費など、1,203万8千円を計上しております。

議案第23号 令和6年度中央市田富よし原処理センター事業特別会計予算につきましては、総務管理費など、8,582万6千円を計上しております。

議案第24号 令和6年度中央市簡易水道事業会計予算につきましては、収益的支出として、営業費用など、1億8,853万8千円を、資本的支出として、建設改良費など、2億4,113万6千円を計上しております。

議案第25号 令和6年度中央市公共下水道事業会計予算につきましては、収益的支出として、営業費用など、8億1,261万7千円を、資本的支出として、建設改良費など、10億1,210万6千円を計上しております。

議案第26号 令和6年度中央市農業集落排水事業会計予算につきましては、収益的支出として、営業費用など、2億7,926万6千円を、資本的支出として、建設改良費など、4億1,553万円を計上しております。

議案第27号 令和6年度中央市上水道事業会計予算につきましては、収益的支出として、営業費用など、2億7,258万9千円を、資本的支出として、建設改良費など、3億733万円を計上しております。

続きまして、その他の議案についてご説明申し上げます。

議案第28号 中央市道路線認定の件から、議案第30号 中央市道路線変更の件につきましては、路線の認定・廃止・変更については、道路法の規定により議会の議決を経る必要があるため、案件を提出するものであります。

議案第31号 山梨県市町村総合事務組合規約の変更の件につきましては、組合規約を変更する協議については、地方自治法の規定により関係地方公共団体の議会の議決を経る必要であるため、案件を提出するものであります。

次に報告案件についてであります。

報告第1号及び第2号 和解及び損害賠償額の決定の件につきましては、学校設備及び庁舎設備管理上の瑕疵による事故についてそれぞれ和解し、損害賠償の額を定めるため専決処分を行ったので、地方自治法の規定により報告するものであります。

以上、案件の内容についての概要をご説明申し上げました。

よろしくご審議のうえ、ご議決いただけますようお願い申し上げまして、令和6年第1回市議会定例会における施政方針の表明、行政報告及び提案理由の説明といたします。

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