令和6年6月4日に開会した「令和6年第2回定例議会」での市長からの行政報告及び議案の提案理由を公開します
本日ここに、第2回市議会定例会を招集させていただきましたところ、議員の皆さまには公私ともにご多忙の中、ご出席をいただき心よりお礼を申し上げます。
はじめに、本年の年明けは、能登半島地震に始まり、4月には台湾東部沖地震のほか、愛媛県、高知県では最大震度6弱を観測するなど、各地で大規模な地震が発生しており、被災された皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。
今後は出水期を迎え、本市においては水害、土砂災害への備えも必要になります。市民の生命と財産を守ることを最優先に、災害に強いまちづくりに向けて、本年度は地域防災計画の改定など、防災対策にもさらに力を注いでまいります。
市民の皆様におかれましては、3月に全面改訂し、全戸配布させていただきました「防災マニュアル」をご確認いただき、自助、共助の意識とともに、日ごろから災害に備えていただきますようお願い申し上げます。
歴史的な円安、物価高の影響で、市民生活への負担が、長期にわたって続いております。
本市においては、「“心”あるまちへ活性化キャンペーン第5弾商品券事業」を、本年1月から3月まで実施し、換金率98.87%、金額にして3億2,416万2千円を活用していただいたところでありますが、今後とも市民生活を強く支え続けるため、本定例会におきましては、市立小中学校給食費の無償化を、本年度末まで延長するための関連予算案を提出させていただきますので、ご審議のうえは、ご議決いただきますようお願い申し上げます。
また、国の税制改正大綱に定める「定額減税」と定額減税を十分受けられない方に、その差額を「補足給付」する事業につきましては、現在、令和6年度の新たな市民税課税情報に基づく対象世帯等の把握を既に終えたところであり、令和6年度から新たに市民税非課税世帯等に該当する世帯に給付する、国の「物価高騰対応重点支援給付金」事業と併せて、関連予算編成作業が整い次第、速やかな支給開始に向けて今定例会の会期中に、追加補正予算案を提出させていただきます。
さて、早いもので本年度は、わたくしが市長に就任し、任期の折り返しとなる3年目に入っております。
任期の後半につきましては、災害に強いまちづくりや、人口減少対策、まちづくりアクションプランに基づく企業誘致に、産業の振興など、中長期的に取り組む課題に対しても、着実に歩を進めてまいります。
その意味においても、令和6年度は大変重要な1年であると考えており、本年度からスタートした部制による新たな組織体制のもと、職員一丸となり、困難な行政課題に対しても、果敢に取り組んでまいりますので、皆様の一層のご指導とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
続きまして、3月定例会以降における、いくつかの報告をさせていただきます。
初めに、「桃と桜のサイクリング」についてであります。
4月7日、本市の春の一大イベントである「桃と桜のサイクリング~リニアライドやまなし中央~」を開催し、県内外から336人のご参加をいただきました。
スタート地点とゴール地点を共に中央市役所とし、本市の住みよい環境や自然をアピールする交流型イベントとして実施し、市の特産品や協賛企業様からの補給食なども提供され、参加者の皆様には満開の桃や桜を楽しみながら、全長56.6キロメートルのコースを満喫いただきました。
レース終了後には、ゲストを交えたトークショーに私も参加させていただき、本市の魅力を一日かけて、大勢の皆様にご体感いただけたものと思っております。
次に「地域活性化に関する連携協定」についてであります。
去る5月9日に、株式会社ノルディスクジャパン様、および株式会社山梨中央銀行様と「アウトドアを基軸とした地域活性化に関する連携協定」を締結いたしました。
この協定により、デンマークの世界的アウトドアブランドであるノルディスク様と、地域に根差した金融機関である山梨中央銀行様と協力して、アウトドアを基軸に中央市におけるさらなる「にぎわいの創出」等に取り組むものです。
この協定にかかる取り組みの第1弾として、本年11月23日には、本市のたいら山を舞台とするトレイルラン事業「ノルディスク・マウンテン・トレイル・イン・山梨中央」を開催いたします。
ノルディスク様の持つアウトドアのノウハウや、山梨中央銀行様の持つ県内外のネットワーク等を活用させていただき、中央市を国内外にプロモーションし、本市の豊かな未来の創造に繋げてまいりたいと考えております。
次に「ふるさと大使の委嘱について」であります。
本市出身で福岡放送所属のアナウンサーとして活躍する「伊藤 舞」様を、本市3人目のふるさと大使として委嘱させていただきました。
伊藤様は、田富南小学校、田富中学校等を経て、平成15年お茶の水女子大学へ進学され、大学卒業後は、株式会社福岡放送へ入社され、アナウンサーとして、ニュース番組やバラエティ番組などで活躍中であります。令和4年の日本テレビ系列27局女性アナウンサー・オシャレ日本一決定戦では、見事優勝され、同年に開催された第35回東京ガールズコレクションにも出場されるなど、アナウンサーの域を超えて幅広い分野でご活躍されております。
5月10日、オンラインにより委嘱式を行った際には、伊藤様から「旧田富町時代の経験が現在のベースとなっており、ふるさとへ恩返しできることへの感謝と、大使として本市の魅力を伝えていきたい」という心強いメッセージをいただきました。
今後は、本市のPR活動を担っていただくとともに、引き続きご活躍されますよう、応援してまいりたいと考えております。
次に、企業版ふるさと納税についてであります。
5月21日、株式会社柳正堂書店様と「売上収益の一部の寄附についての覚書」を締結いたしました。
株式会社柳正堂書店様は、今年で創業170年の歴史を持つ老舗書店で、地域貢献活動も積極的に取組まれており、この度、イオンタウン山梨中央内に県内最大級のブック&カフェとして新たに書店をオープンすることを機に、出店地である本市の総合戦略における「学ぶ力を育む、幼児・学校教育の推進」の趣旨にご賛同頂き、企業版ふるさと納税の申し出を頂きました。
内容といたしましては、柳正堂書店イオンタウン山梨中央店での書籍等の販売1点につき10円と算定し、当該年度の売上点数に応じた金額を翌年度、企業版ふるさと納税によりご寄附頂く仕組みであります。
当日は、書店のオープニングセレモニーに先立ち、現地において覚書の締結式を執り行いました。なお、ご寄附については、代表取締役社長大塚様のご意向に基づき、学校図書室の図書の更新費に充てさせていただくこととしております。
次に、「シルク工芸館ふれあい館(シルクふれんどりぃ)」についてであります。
昨年9月から行っていた改修工事が、本年4月に完成し、来る7月1日、月曜日、リニューアルオープンに向けて、現在開館準備を進めているところであります。
また、リニューアルオープン一週間前の6月23日、日曜日には、議員各位のほか関係者の皆様をご招待し、オープン式典及び施設見学会を開催する予定です。
本市の観光施設として市内外からの人の流れを促進し、交流人口を増加させ移住定住に繋げるための拠点として、市民の皆様をはじめ、多くの方々に当施設をご利用いただき、地域活性化につなげていきたいと考えております。
次に、パリ・オリンピック卓球女子のシングルス及び団体戦に出場する平野美宇選手の応援についてであります。
平野選手が出場するオリンピック卓球競技は、開会式翌日、日本時間の7月28日からシングルス、その後、団体の決勝戦まで、約2週間に渡り開催される予定です。
日本中に歓喜と感動を与えた東京大会団体での銀メダル獲得から3年が経過し、技術的にも精神的にもさらに成長した平野選手の応援プロジェクトとして、「躍動」と「果敢」をテーマに、市では啓発活動を行うとともに、パブリック・ビューイングの実施などを計画しているところであります。
放送予定や出場試合日程などの詳細は未定でありますが、平野選手が勝ち進む中で、放映が可能となった場合には、平野選手の母校である田富北小学校体育館において開催したいと考えております。
幼いころから一つの目標に向かって果敢に躍動する平野選手の姿は、これまでも市民のみならず、日本中に夢や希望を与えてきました。平野選手の目標実現に向けて、市をあげて全力で応援してまいりますので、市民の皆さまにおかれましても、最大限の応援を心よりお願い申し上げます。
続きまして、本定例会に提出いたします案件についてご説明を申し上げます。
本定例会に提出いたします案件は、専決処分の承認を求める件 2件、条例案件 2件、予算案件 3件、その他案件 3件、報告案件 8件であります。
まず、専決処分の承認を求める件についてであります。
議案第37号 中央市税条例中改正の件につきましては、地方税法等の一部改正に伴い、中央市税条例の一部を改正する必要が生じましたが、令和6年4月1日から施行するため、3月31日付で専決処分したものであります。
議案第38号 中央市国民健康保険税条例中改正の件につきましては、地方税法施行令の一部改正に伴い、中央市国民健康保険税条例の一部を改正する必要が生じましたが、令和6年4月1日から施行するため、3月31日付で専決処分したものであります。
次に、条例関係議案についてであります。
議案第39号 中央市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例中改正の件につきましては、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部を改正する法律の施行に伴い、個人番号の独自利用事務に福祉医療費の助成に関する事務を追加する等の必要があるため、所要の改正を行うものであります。
議案第40号 中央市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例中改正の件につきましては、学校運営協議会委員の報酬の額を定める必要があるため、所要の改正を行うものであります。
次に、予算関係議案についてであります。
議案第41号 令和6年度中央市一般会計補正予算(第1号)につきましては、歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、2億2,160万9千円を追加し、歳入歳出それぞれ152億2,042万1千円とするものであります。
各款ごとの主な補正予算の内容は、
総務費では、
ふるさと納税の寄附の機会を拡大し、併せて寄附額の増加を図ることを目的に、新規のふるさと納税サイトの利用申込みを行う手数料として、一般管理費に275万円を追加するものです。
また、パリ・オリンピック卓球女子に出場する平野美宇選手の応援に関連する費用として、懸垂幕や応援グッズの製作費のほか、応援広告の掲載料などとして、企画総務費に141万9千円を追加するなど、全体で745万6千円を追加するものであります。
民生費では、
第9期介護保険事業計画に基づき、地域密着型サービス拠点の充実を図るために、市内に認知症高齢者グループホームを整備する事業者への補助金として、合わせて4,482万6千円を介護保険費に追加するほか、田富第二・田富第三統合保育園建設予定地の西側農地を取得し駐車場として整備するための、不動産鑑定評価業務及び測量業務委託料などとして、保育園費に345万2千円を追加します。
また、田富杉の子児童館大規模改修工事において、敷地内フェンスの移設工事費や、机、イス、ロッカー等の備品購入費を追加するほか、工事期間中の児童の受け入れ先となる田富南小学校での児童クラブの運営に係るパーテーション設置などの受入準備工事など、合わせて1,423万5千円を児童館費に追加するなど、全体で7,090万4千円を追加するものであります。
衛生費では、
これまで全額国費で実施されていた新型コロナウイルスワクチンの接種について、本年度からは自己負担が生じることに伴い、高齢者等における新型コロナウイルスとインフルエンザとの併発による重症化リスクを回避することを目的に、接種日において、65歳以上の方、または60歳から64歳までの一定の基礎疾患を有する方を対象に、新型コロナウイルスワクチンの接種費用の一部を補助する事業費として、予防費に6,465万2千円を追加します。
また、山梨県が引き続き推進する、猫の殺処分を無くすための事業と連携した、不妊・去勢手術費助成事業費として、動物管理費に128万円を追加するなど、全体で6,593万2千円を追加するものであります。
農林水産業費では、
水田農業の振興を目的に、県と市が一部を補助する「活力ある水田農業支援事業補助金」を活用し、加工用米などの転換作物の生産性の向上に向けた取り組みを行う事業者への補助金として、農業振興費に146万5千円を追加するなど、全体で187万3千円を追加するものであります。
商工費では、
株式会社ノルディスクジャパン様及び株式会社山梨中央銀行様との「アウトドアを基軸とした地域活性化に関する連携協定」に基づき、本年11月23日に、本市のたいら山を舞台に開催するトレイルラン事業「ノルディスク・マウンテン・トレイル・イン・山梨中央」の、コース予定地の整地・障害物除去等の整備に要する経費や、大会の広告宣伝費用など合わせて232万7千円を観光費に追加するなど、全体で312万7千円を追加するものであります。
土木費では、
総合防災公園のサッカー場を人工芝化するための設計業務委託料に361万9千円を、玉穂ふるさとふれあい広場のキュービクル老朽化に伴う改修工事費に2,035万円など、合わせて、2,602万8千円を公園管理費に追加するなど、全体で2,766万7千円を追加するものであります。
教育費では、
パリオリンピックに出場する、平野美宇選手を応援するためのパブリックビューイング関連費用として、保健体育総務費に394万円を追加し、また、田富北小学校新運動場の夜間照明改修工事費として、5,151万3千円を体育施設費に追加するなど、全体で4,465万円を追加するものであります。
次に歳入の主な補正内容は、
市立小中学校給食費を、2学期・3学期分についても無償化することに伴う保護者負担金の減額と、各種事業に係る国及び県補助金、市債等を追加するとともに、不足財源に対する財政調整基金繰入金を追加するものであります。
議案第42号 令和6年度中央市国民健康保険特別会計補正予算(第1号)につきましては、歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ、589万1千円を追加し、歳入歳出それぞれ、31億3,490万5千円とするものであります。
議案第43号 令和6年度中央市農業集落排水事業会計補正予算(第1号)につきましては、資本的収入及び資本的支出に、それぞれ、1,110万8千円を追加し、補正後の資本的収入予定額を3億9,336万7千円に、資本的支出予定額を4億2,663万8千円とするものであります。
次に、その他の案件についてであります。
議案第44号から議案第46号の契約締結の件につきましては、中央市立田富小学校校舎長寿命化改修の建築主体工事、電気設備工事及び機械設備工事の各請負契約を締結するため、中央市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分の範囲を定める条例第2条の規定により、議会の議決を経る必要があるため、提案するものであります。
次に、報告案件についてであります。
報告第3号 令和5年度中央市一般会計予算繰越明許費の件につきましては、25事業で、総額13億3,950万1,043円を令和6年度に繰越ししたものであります。
報告第4号 令和5年度中央市一般会計予算事故繰越の件につきましては、3事業で、総額188万9,226円を事故繰越ししたものであります。
報告第5号 令和5年度中央市一般会計予算継続費の逓次繰越の件につきましては、2事業で、児童福祉費で253万円を、小学校費で2億7,042万円を逓次繰越ししたものであります。
報告第6号 令和5年度中央市上水道事業会計予算繰越の件につきましては、2事業で、総額5,593万5千円を令和6年度に繰越ししたものであります。
報告第7号 令和5年度中央市公共下水道事業会計予算繰越の件につきましては、3事業で、総額4,723万8千円を令和6年度に繰越ししたものであります。
報告第8号 令和5年度中央市農業集落排水事業会計予算繰越の件につきましては、処理場機能強化工事で118万5千円を令和6年度に繰越ししたものであります。
報告第9号 和解及び損害償額の決定の件につきましては、中央市内で発生した車道内の瑕疵による事故に係る和解及び損害賠償の額について、令和6年4月9日付けで専決処分を行ったので、地方自治法第180条第2項の規定により、報告するものであります。
報告第10号 和解及び損害賠償額の決定の件につきましては、中央市内で発生した学校施設管理上の瑕疵による事故に係る和解及び損害賠償の額について、令和6年3月27日付けで専決処分を行ったので、地方自治法第180条第2項の規定により、報告するものであります。
以上、案件の内容についての概要をご説明申し上げました。ご審議のうえは、ご議決いただきますようお願い申し上げ、令和6年第2回市議会定例会における行政報告及び提案理由の説明といたします。
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